男性 86歳 会社経営 172cm 48kg
◆症状の経過
左右の人差し指の第一関節が変形し、痛みが出てへバーデン結節を診断された。当初、我慢すれば食事や文字を書くことも可能だったが、徐々に指先の使用が辛く、テーピングが欠かせなくなった。何もしなくとも痛みがある時が出てきた。元々関節リウマチがあったが、抗リウマチ薬とステロイド剤で症状は全くなかった。また、20歳代の頃に腰椎ヘルニアの手術をしてから、左足の痺れがあった。光線治療は、親が使っていた事もあり、20年以上当附属診療所に通院。
◆光線治療
◆治療の経過
指の痛みは光線治療後、一時的に軽くなるが、痛みは続いていた。便秘の症状もあり腸内環境を整えるため腹部と下腹部の照射を追加した。2カ月後ぐらいから指の痛みが楽になる日が出てくるようになってきた。自然と指を使う機会も増えセミナーでもメモを気にせずにとれるようになった。慢性的な左下肢の痺れが気になっていたため、治療用カーボンを変更し、集光器使用せずに左下腿横からの照射を追加した。1年後には左手指の痛みは解消し、右手指の痛む場所が指先の側面に変化した。治療1年半後には症状が出ることはあるがテーピングやサポーターは不要となった。発症2年半後の現在は指先の痛みはないが予防のため腹部照射の時に一緒に指も治療している。リウマチの薬も減らすことができ、下肢の痺れもなく改善している。今後も体調維持のため通院治療を継続する予定。
令和3年8月1日発行 機関紙「光線研究」より